Noriaki Tsuji Archtecture Laboratory
辻 史彰 建築研究所 感性のある家族の空間をつくる建築家 東京・埼玉の設計事務所 埼玉県所沢市 林3-524-11
Interiarから創る家
建築とインテリアを逆転させてみる
近年、住宅設計の傍らクラフトの趣味をはじめました。最初は革細工からはじまり、財布や鞄などをつくっていました。クラフト用の工具を自作しはじめそのうち自宅で使う、スピーカーやテレビボードといった木工のクラフトも始めました。今では小さな工作室と道具をそろえ、椅子・テーブルを製作するまでとなりました。
こういった家具・・・自身でデザインしたものを形にする作業をしだしたのは、建築コストのかかる ハードな部分のデザイン案件が減ってきたということも少なからずあると思います。建築デザインは自分でデザインをしたものを自分で作るということまではできません。図面は書けども現場ではすこし違う納まりになっていることも時々あります。デザインから製作・完成まで自身の手で完結できるクラフトは、そういったデザインへの欲求の行き先だったのかもしれません。
家具をつくり始めて、建築デザインとはどうあるべきなのかを考えたとき、コストの多大にかかるハードな部分に力を注ぐ従来どおりの方法もあるとは思いますが、からだの触れる部分からという優先順位をつけ、住空間をデザインしていく方法もあるのではないかと考えました。
その手法の中では、家具やカーテンの要素が一番となり、ハードな部分は脇役となってもらいます。
極端なことをいえば、すべて白で存在を消してもらうこととなるかもしれません。





思い切って、カーテンを延長し扉と壁の代わりとしてしまってはいかがでしょうか、多彩な柄があるのでデザインが楽しめます。
△ LDK PLAN
△ MBR PLAN
こちらも、カーテンを延長し扉と壁の代わりとしてしまいます。収納のフレキシビリティーは格段にあがります。
クラフト工房 +C Design の家具 PLYWOOD FURNTURE
私たちのデザインする家具は、その素材として合板を選択しています。合板は建築材料として古くから使われ、木材の欠点を補う強度の均一性、軽さを実現しています。建築の脇役として存在し続けてきました。住宅デザインの主眼を置きかえ、さらに素材もいままで脇役と捉えていた合板を主役とすることとしました。合板は木材の目方向を90度交差しながら積層します。その目の違いが染色の濃淡を生み出しストライプ模様を構成します。90度面が変わるとその濃淡も反転するのです。+C designでは、埋もれていた脇役素材を主役としインテリアデザインを提案します。





都内3階建ての一般的な、LDKと主寝室の間取りですが、収納不足であったり、その可変性がないので住み始めてものがあふれることに気づくという方もいらっしゃいます。
収納家具を買い足さなくてはならなかったり、色やデザインの違う家具を並べなくてはならなかったり、手間取ってしまい統一感が失われるケースがあります。
特に、収納は年齢・家族構成において増減します。思い切ってカーテンを積極的に使い、可変性を増したほうが良い場合もあります。

一般的な3階建てLDKプラン
収納が無いため、家具で対応されています。家具デザインがまちまちになりがちで、インテリアの統一感が薄れてしまいます。
見せない家具
機能的で安いもので十分です。
見せる家具
LD全体でデザインの統一をしたいところです。


インテリアショップなどの家具をセレクトする
値段帯はまちまちですが、自然素材をスタイリッシュに・・・というコンセプトの元、いくつかのメーカーの家具をセレクトしました。これらの組み合わせを軸に建築素材と空間を決めていくことはできないでしょうか

